ともこの日記。

人生消化試合。ただただ流されていくだけの毎日から、少しでも這い上がりたい。心に響いたモノ・コトについてつぶやきます。

朝の通勤について。

3月に実家・長崎に帰省して1か月。恩師に会う緊張と、一人旅の不慣れ、飛行機の気圧変化などにより持病MSが悪化して、左脚のしびれがとれなくなってしまいました。ステロイドは3mmから10mmに増加して、今8mmで様子見。通院のたびにステロイドパルスをやるので、副作用で眠れなかったり、食欲増進して太ったり…と、大変な時期を過ごしていました。ようやくしびれも落ち着いてきて、寛解したのかなぁと一息ついているところです。

 

ところで、こんなにも足の症状が長引いたのはMS経験値としてははじめて。一時はびっこひかないと歩けないぐらいだったので、正直生きている意味とは?まで考えつめてしまいました。

でも、支えてくれる家族と、理解ある職場、居心地のいい仲間たちに恵まれていることに感謝しつつ、前向きに考えようと思った結果、行きついたところが・・・

 

『朝の通勤ラッシュ』!!!

 

MSは難病指定うけているので、ヘルプマークをつけているのですが座れない。優先席の吊革さえ、一見健常者の方々が占領していてつかめない。

こればかりは善意なので、こちらが望んでも難しいし、わかってはいるのですが。

 

正直、MSは人によって症状の度合いが異なるし、私なんかは見た目はほんとわからないので「なにこの健康な奴すわってんの!」とキレられそうなのですが、朝のラッシュは本当につらい!

まず片足がしびれているので、どうしてももう片方の足で重心とって立つのですが、立ってるだけでもヘビィ。挙句、しびれてない方の足が悲鳴をあげて軽い捻挫を患ってしまったので、正直どっちの足もきつい。そしてふいの電車の揺れで、どっちかの足に人々の重みがのっかってきたら・・・・

はい、終わりです。昔はその人の重みを止めるよう努力してましたが、もう止めるほどの力は入りませんです。健康って、ほんとう大事なんだなぁと今更ながら実感。

ヘルプマークもただのアクセサリーと化しているので、わたし考えました。

 

もう朝早起きして、当駅始発の電車に乗るしかない。

 

なんで今まで気づかなかったんだろう。

とっても朝が楽になりました!

車内時間も読書など有効につかえるし、心の余裕も生まれました。精神的なストレスからも解放されたせいか、朝座るようになって症状も安定してきたし。

これからも関東で生き続ける為には、ある程度はあきらめたり、手放したり、考え直したり…ていうことも大事なのですね。当たり前なんだろうけど、日々病気になったおかげで考えなおすきっかけが生まれています。こういうのはありがたい・・・と素直に思います。

 

ひさしく読書していないので、またこの朝時間を有効活用して読んだ本をブログに書きたいと思います。

相変わらず、読書。

 

抱擁、あるいはライスには塩を

抱擁、あるいはライスには塩を

 

 読みすすめるのが、もったいない…と初めて強く思った小説。

このところ読んでる江國さんの長編小説は、たくさんの登場人物がでてくるものが多かったのだけど、こちらは1つの風変りな家族を何十年にもおよび書いているので、どんどんと少ない登場人物一人ひとりに愛情のようなものが芽生えてきて、最後は家族のように感じてしまうという始末。

 

以降はネタバレ要素あります。

 

 

 

 

桐叔父が亡くなったときは、本当に肉親が亡くなったようで悲しかった。満員電車で鼻水やら、涙の大洪水で大変なことに(笑)

 

それから、長男光一くんと涼子ちゃんのなれ初めは、こんなことおこがましいのだけど我が夫婦とも似ていると感じ、とても微笑ましく読ませていただいた。

 

このところ病気のせいか体調も悪く、通勤も座れないと足がこわばってつらいことも多いのだけど、江國さんの小説を読んでいる時だけは忘れられる。

自分のように、根治療法のみつからない難病を患っている人は、自分なりの対処療法を学んでいく必要があるのだなと身に染みて思う今日この頃。

物語のそとは大変です。

また読書記録です。

 

なかなか暮れない夏の夕暮れ

なかなか暮れない夏の夕暮れ

 

また江國さんです(笑)

心の浄化作用が(個人的に)ある気がしているので、ついつい何度も読んでしまいます。

 

主人公たちの年代が今までの江國作品とは異なり、50オーバーと思われるのが新鮮。

そして相変わらず、登場人物たちが素敵なお名前。鳩十とか、雀とか。

江國作品は果歩とか、華子とか、魅力的な名前が多く出てきて、いつか自分に子供ができたら・・・なんて思ってたけど、いつか・・・は一生コナイこともあるwww

 

そんなことは置いておいて。

中でも主人公稔くんが読んでる本の内容まで、作品中に出てくる。そちらも本編も気になる感じ。そして本は2冊!本編と2冊の分の計3冊の読後感はあります。

その本の流れと共に夏の雰囲気にだんだんと秋の訪れも感じさせたりして、もうさすが江國さん!という漢字です。

 

そういえば小学校のころ、昼休みや夏休みに図書室もしくは図書館でひたすら本ばかり読んでいたなあとか思い出したりもしました。あのころは本の中に冒険しにいく気持ちだったなぁ。

きっと江國さんもそのような思い出があり、本の中でも外でも読んだり、書いたりしているのだろうな。うらやましいなぁ。

 

ところで。

ちょっと子供の話にも触れたので、プライベートなこと話してしまいますがうちには子供がいません。

選択した、しない・・・という明確なものはなく、自然には授からなかった。

そして欲しい・欲しくないの気持ちの前に、漠然と、「まあ結婚したら、いつかできるだろう」という意識だけあった。その意識が日本根底にあることに、後から自分自身が傷つくのだけれども・・・

 

そのうちに持病が悪化したり、MSになったり、自分のことでいっぱいいっぱいになって無理だなぁと思い、夫にも相談したけれど、私と認識が一緒(もしくは認識を一緒にしてくれた?)とやさしく寄り添ってくれて、今がある感じ。

お互い仕事もあるし、お金にもまぁ余裕はある方なので、気ままに外食したり、旅行したり、好きなことに投資はできていると思う。

 

ただ、お互い仕事が充実していない。

貯金もできていない。

そして満足に主婦業もできていない。

 

夫の胃袋をつかむとか、そういうことも皆無だし、作っても簡単なものとか鍋とか。ああ、この人のことをもっと幸せに、子供もつくってあげられるすてきな女性がいたんだろうな・・・とかヒトゴトにように思ってしまうダメ人間。

 

ああ、またマイナス思考ですね。

せっかく選んでくれたのだから、できるときはしっかり夫のサポートをやろうと思ってはおります。家族を持つって、責任をとるってことなんだね。今更気付きました。

あたたかな気持ちを大切にしたい

今日は2月というのに暖かい・・・。朝は冷えていたので、えーっとなんだっけ?ジャケット?ボア???のような物の下に、綿100%のトレーナー一1枚で出社した。

こんな風に、さいきん物の名前をよく忘れる。人の名前も忘れる。これは失礼。

病気による脳萎縮ではなく、たんなる歳のせいだと思いたい・・・

 

えーっと、何書こうと思ってたんだっけ?(笑)

そうそう。また本を読んでいます。お気に入りの江國香織さんの『はだかんぼうたち』

 

はだかんぼうたち (角川文庫)

はだかんぼうたち (角川文庫)

 

 何度か読んだはずなんだけど、ぜんぜん覚えていなくて、本棚でタイトルが気になってとっさに手に取った一冊だったけど、とっても新鮮に読んでいます。

歳をとると感情移入する登場人物が変わったりする訳ですが、今回は主人公?と思われる桃の自分の生活を大事にしながらも、子供4人抱える親友への羨ましさなどを感じるくだりなどが、妙に親近感を覚える訳で。

 

つい先日双子ちゃんのママになった友人と会ったからかもしれないけど、小無し夫婦で自分の身の回りのことをできる余裕のある時間を嬉しいと思いつつ、なんだかさびしい気持ちになる感じ・・・に、桃の気持ちは似ていて、改めて自分の置かれた立場を客観的に見られたりする。

 

それから安寿美ちゃん!!(漢字間違ってるかも)

なんていい子なんだ・・・って、もう親目線で見てるとこもおもしろかったけど、階下に住むパートナーをなくした独居老人?オジサン?に、夕飯の残りをあげたり、茶飲み話につきあってあげたり・・・。もし子供がいるなら、こういう子に育って欲しかったなぁと思ったりした。

 

江國さんの小説は、自分への新しい気付きや、冷静な気持ち、客観的な見方など色々な発見が読むたびにあるのがおもしろい。心の栄養剤と勝手に思っている。

 

そうそう。3月に急遽高校時代の恩師に会いに行くことになったんだけど、その恩師のことを思っただけで、心の中がほんわかと温まる気持ち。江國作品を読んだときと同じなんだよな・・・。郷愁にも似たような。

 

恩師についてはまた書きたいと思いますが、とにかく今日も満員電車での読書で朝から癒されました。

濃霧で10分会社には遅刻したけどね・・・www

 

 

 

パートナーへの負い目と決意。

今日は2か月に一度の通院日。東京の端っこまでタラタラ各停で1時間ほど。

 

ここにはいろんな患者さんがいる。私のような難病の方が。

申し訳ないけど、正直ここに行くだけで気がめいる。待ち時間が2〜3時間どころじゃないことも関係しているが。

今日は10時の予約で、13:32現在薬待ち。これからさらに50分かかると言われた…

 

主治医には

・左足が重いこと

・夜眠れないこと

・熱がないのに悪寒や発汗があり自律神経に問題ありと思われること

・下痢

・アレルギー症状がひどいこと

…などなどをお話しし、結果ハーフパルスをすることに。

前回パルスしたのが2015年ということで、いつのまにか4年パルスしなくても良かった現実と、今悪化してるのは自分の不摂生も影響しているので、罪悪感が…

その昔MSと判明し、セカンドオピニオンで今の主治医に落ち着いた時、安心な治療にようやくたどり着けた安堵を、この病院の天井を点滴中に見上げながら感じたことを思い出す。

(注:MS、多発性硬化症は難病指定された病気で、大きな病院でも専門医がいないことが多い。わたしは自分の症状から、多発性硬化症なのかも?と思っていたので、あえて多発性硬化症の協会員の先生を選んで見てもらったが、診察中辞書開くわ、脊髄注射が下手でそのせいで入院するとか散々な経験をしたのだ…)

 

今はどうなのか?

今は、ただただ怠惰に生きている。そのせいで病状は悪化。そして自分だけの人生ならまだいいが、わたしには夫がいる。間違いなく、彼の人生もわたしの病で狂わせた。超がつくほどののんびり屋さんで、ほがらかで、太陽のような心の持ち主な彼が、鬱病になって会社を1年も休んだ。それが、今の負い目。

でも離れる決心もつかない。

 

今わたしの八方塞がり…かもしれないけど、あの時、自分の病について理解ある人に出会えて、今までの原因不明の体の不調もMSのせいだと納得いって、お仕事を休む判断をした時。その時はとりあえず不安ながらも病名がついて安心したし、ストレスフルな仕事も休めたので、心からリセットできた気がする。その時に戻って、今の環境で精一杯闘病してもよいのではないか?当たり前のことだけど。

いやいやうだうだ病から卒業して、そろそろ前進する時期では?

と、1時間のパルス中に思いました。

 

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とりあえず腹ごしらえww

メガ盛り定食いただきました!

 

 

少しでも前進したい

今年、年明けは江ノ島で過ごした。夫の仕事についていっただけだけど、一人で初日の出も拝んだ。

 

だけど、年末年始の休暇明けから、咳が止まらなくなり、鼻水もひどく、体調が思わしくない。

 

そして今も咳と鼻水を引きずっている。

多発性硬化症(MS)の方は、左足のつっぱり感がある。先日久しぶりヨガをしたが、がんばりすぎたせいか肩甲骨あたりに違和感が・・・

 

そしてそして、ここ2~3日はお腹絶賛下し中・・・。これがとても辛い。ここんとこステロイドの副作用なのか、元々の性格が関係してか、落ち着きがなく、夜眠れないことが多いのだが、せっかく眠れても「お腹ピー」で起きてしまい、熟睡できない・・・。

 

もうすぐ39歳。折り返し地点とはいえ、ちと体調崩しすぎではないか・・・。ここいらで仕事ひと段落して、今後の人生を考えてほうがよいのかもしれない。負のスパイラルに陥ることなく、少しでも前に進みたい。

やさしいまなざし

 

プラテーロとわたし

プラテーロとわたし

 

今朝、たまたま人身事故で電車が止まっていたので、違う路線で出勤してみた。

思ったより空いていて、約1時間のんびりと読書ができた。

 

今日本棚からチョイスしたのは、『プラテーロとわたし』。

昨年、江國香織さんのサイン会に行った時に購入した本。やわらかい色彩の表紙が気に入っていた。

とにかく、文章がやさしい。まなざしもやさしい。そして冷静。

差別的な言葉や人の生死も扱われているのだけど、全てにおいてちょっと引いた、やさしいまなざしで描かれている。

そしてスペインの広大な自然がありありと伝わってくる表現。

 

ああ。

なぜ私はこんな満員電車で、こんなに壮大な本など読んでいるのだろうか・・・と思ってしまった。

 

わたしのように、ふと人生振り返る時期にある人には、見ると良いのかもしれない。