だから本のタイトルが「彼女たちの場合は」なのね!
前回書いたこの本。ようやく読了。読み進めるのが、もったいなかった・・・
以下、ネタバレ含みます。
結末や、登場人物のその後を、物語の時間経過を無視して、突然予告するスタイルに疑問をいだき、この記事を投稿したのですが、すべて読み終わって、そして江國さんのインタビュー記事を読んで、ようやく納得。
「彼女たち」とはレーナやイツカだけではなく、レーナのお母さんも含まれていて、
その彼女たちの場合は・・・としたため、その責任?をとって結果を記載しているのでは?と私は理解しました。ただ、レーナのお母さんが離婚して日本に帰国したことはしっかりと記載されてるのだけど、イツカがゲイのパートナーを亡くした男と同居する・・・てくだりが、『ハっ?もしやそれは編み物男クリスのこと???』と、勝手にイツカとクリスが付き合うと思っていた私としては驚いた訳で・・・
でも、クリスならそれもありだなと。
まぁ、いろいろ書きましたがとにかく面白かった。
大人になりきれない年齢の女の子たちが旅で見た景色やであった人々を通して、成長していくところ、レーナのコミュ力高いところ、イツカの神経質だけどしっかりした、それでレーナを愛しているところ。リオナの別れを決心するところなどなど。
江國さんのような文章力と観察眼がほしいなーと思いましたです。
ちなみに。
江國さんの作品にはよく、真面目で純粋がゆえに暴力的になる男が出てくる(今回だと潤)のですが、もしかしたら実際の人物なのかしら…と思ってしまいました。とても特徴を捉えられているから。
かくゆう私の夫もまさに同タイプで、どうしても潤を夫にもつリオナに感情移入をしてしまうわけで。純粋だから不器用で感情表現が下手で、ついつい身内にきつい物言いをしてしまうところが似ているのです。男の人って、調子がいいときはどんどん上り詰めるけど、途中で何かハードルがあって飛び越えられないと途端に意気消沈してしまうという…。
なんだかいろいろ家族のことまで考えてしまいました。
昨日山ちゃんと蒼井優の会見、見ちゃったからかしら(笑)